開催日時: | 2013年4月27日(土)~28日(日) |
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開場: | 27日/18:30 28日/13:30 |
開演: | 27日/19:00 28日/14:00 |
場所: | 都城市総合文化ホール 大ホール「きりしま」 舞台上特設小劇場(100席程度) |
料金: | 全席自由 一般1,500円 大学生以下700円 |
お問合せ先: | 都城市文化振興財団 TEL:0986-23-7140 |
チケットに関するご注意
※予約・購入後の変更は、一切出来ませんのでご了承ください。
※未就学児入場不可
鹿児島県伊佐市を中心に活動している 演劇集団非常口 の第15回公演
代表・島田佳代さんが「第3回九州戯曲賞」大賞を受賞した作品です
28日(日)公演終了後に、劇団こふく劇場の永山智行さんと、島田佳代さんによるアフタートークを実施いたします。
【作・演出】
島田佳代
(島田佳代さんは、都城市総合文化ホールの自主事業・市民参加型舞台創作事業“ドラマをつくる会”スマイルみやこんじょの
第2回公演「ふちもふち こめもこめ」の「こめもこめ」の演出
<http://mj-hall.jp/performance/2012/03/fuchikome.html>
第4回公演「恋し都 響いて遙か」の脚本の加筆・構成
<http://mj-hall.jp/performance/2013/01/koishi.html>
を担当されています)
【キャスト】
的場恵梨
春田久子
石神朋子
西和博
白石崇将
中岡美由喜
事業担当者が伊佐市での公演を観てきましたので、その感想などに少しお付き合いを…
九州の中でもその動向に注目が集まり始めた劇団が、
他県のリーディングカンパニーに追い付き追い越そうと動き出す、
その最初の一歩に立ち会えた気がしました。
作品の内容が跳ねている訳ではありませんし、むしろその逆なのですが、
劇団が持つエネルギーや躍動感さえ感じることが出来た公演でした。
特徴的なのは、もはや島田文学と言ってもいい独特の言い回し。
繊細でいて、なのに胸に刺さる棘を持つ言葉は観る者の想像力を刺激し、
ぐいぐいとドラマに引き込んでくれます。
ずっと人間の負の感情が蠢いていることもあり、観ていた1時間40分は、
自分も思わず力が入りっぱなしでした。
お客様はそれぞれに、特別な感情を持ち帰ったことでしょう。
「生きていくって……」 私も家路に変える途中いろいろと考えてしまいました。
さて、伊佐公演は満席につき、見逃した方も多くいらっしゃったと聞きます。
都城市総合文化ホールの公演は、今のところまだ座席に余裕がありますが、
舞台上特設小劇場形式で客席も限定されます故、
予約が殺到した場合は、お断りせざるを得ない状況も考えられます。
予定が立った場合は、お早めにご予約いただきますようお願いいたします。
最後に、宮崎県で(都城市でも)発生した
家畜伝染病“口蹄疫”に対する鹿児島県側の厳戒態勢に想を得たという
今回の作品を、都城で上演するにあたって、島田佳代さんからいただいた
コメントをお届けします。今だからこそ、観ていただきたい作品です。
皆様の御来場を心よりお待ちしております。
◆『四畳半の翅音』は2010年に宮崎県で発生した口蹄疫に着想を得て書いた作品です。
私達は鹿児島で生活していますが、当時、宮崎県に入ることは忌まわしいという
風潮が確かにありました。町に溢れる石灰、県境の消毒槽、防護服。異様な光景でした。
もしも口蹄疫が家畜ではなく人の病気だったら・・・
この想像が創作の発端となったのです。
2011年、本作品は第三回九州戯曲賞大賞を受賞しました。
作品の原点である宮崎の地で上演させていただけることに大きな意味を感じています。
ここから始まり、ここへ戻って来ることができた、そんな気がしています。(島田佳代)
【あらすじ】
九州では「胸糸病(きょうしびょう)」という病が流行していた。胸糸病に感染することで発病する不治の病で、感染者は強制収容される運命にあった。収容施設が建てられたのは九州の南の町。街の中でも施設周辺は「デラシネ区域」(D区域)と呼ばれ、住民たちから敬遠されていた。
ある日、D区域近くのアパート「日ノ丸荘」に根岸響子が引っ越してくる。響子は、胸糸病に感染し強制収容された後、行方不明になった弟・純平を探していた。
日ノ丸荘の住人・長瀬日菜子にも尋ね人がいた。失踪した職場の同僚・向井瑞穂だ。日菜子は、純平と瑞穂が恋人同士だったと証言する。そんな折、胸糸病患者の救済団体を名乗る「KLネットワーク」の矢野俊司が響子に近づく。
さらに、大家・水原志津恵は純平・瑞穂の行方を知っていた…。
演劇集団 非常口 プロフィール
2001年3月、大口明光学園高校演劇部OGを中心に旗揚げ。
鹿児島県伊佐市を拠点に活動する。過去14回の自主公演のほか、海音寺潮五郎没後30年記念式典朗読劇(2007年/大口市)、伊佐市立大口小学校「芸術鑑賞会」(2008年/伊佐市)など地域に根差した活動を展開。また、鹿児島演劇見本市(2012年/鹿児島市)への参加や、夏休み子ども芸術体験ワークショップ講師(2012年/鹿児島市)など、活動の場を広げている。
2011年、代表・島田佳代が「四畳半の翅音」で第三回九州戯曲賞大賞を受賞。同年秋には旗揚げ10周年を記念し、劇団25馬力(宮崎県小林市)との合同公演「ノラと風のバラッド」を小林・伊佐の二か所で上演した。
目指す芝居は「噛めば噛むほど味が出るスルメ系」。